強化よりも普及を。【J特】 ― 2010年07月29日 23時59分22秒
●J1の上に日本版プレミア!12年目指す
http://www.nikkansports.com/soccer/news/p-sc-tp0-20100729-659361.html
●<Jリーグ>新チェアマン着任…プレミアリーグ創設時期尚早
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100729-00000101-mai-socc
Jリーグ版プレミアリーグの構想が日刊スポーツの記事になり、
即座に新チェアマンが「時期尚早」と一蹴。
「時期尚早」という言葉は、川渕名誉会長が嫌いそうですが(^^;
とりあえず、否定してくれたおかげで、即座の移行はないようで、よかったよかった。
私も大いに反対です。
日刊の記事には、疑問点が数多くあります。
まずは財政面。
現在18あるJ1クラブを、8~10、ACLを考えて12にしたとして、
本当にクラブの収入は大幅アップするのでしょうか?
本当にテレビ放映権料がいきなり増えるのでしょうか?
現在、例えば浦和の試合でも、たまにやる地上波の視聴率は、
そんなに高くはありません。
地上波では人気クラブである浦和を軸に、鹿島や横浜やG大阪といった、
名のあるクラブ同士の試合を、すでに中継しております。
それでも地上波の視聴率は、5%程度なのです。
プレミア化して、J1下位クラブを削っても、結局、中継するカードは、
浦和×鹿島/横浜/G大阪、なのであれば、今と変わりません。
これで本当に視聴率が上がるのか? とても信じられません。
例えば、J1下位の6クラブを切り離したとして、
その中からプレミア12クラブに移籍するのは何人くらいいるのか?
6クラブのうち、各クラブ3人の主力がプレミアにいけたとして、
合計で18人。それらがプレミア12クラブに移籍したとして、
1クラブあたり1人か2人。
J1下位のクラブから、1人か2人、主力を引き抜いたとして、
戦力は劇的に変わるのか?人気が飛躍的に上昇するのか?
大いに疑問ですね。
人気面。
サッカー少年があこがれ、夢を持てる存在に、とありますが、
今の世の中、欧州ビッグクラブの試合がスカパーで生中継されている時代、
すでに子供たちの夢は「バルサやマンUでプレーする事」なんじゃないでしょうか?
将来的には、バルサやマンUを追い越すクラブが日本にでてきてくれれば、
それはもちろん言うことはありません。
でも、それは相当難易度が高い話です。
Jプレミア化したからといって、すぐに追いつけるとは思えません。
追いつくまでに大量の時間を費やす間に、
つぶれてしまうクラブが数多くできてしまうデメリットの方が大きいように思えます。
マンネリ化
記事には、マンネリ化を危惧する内容が書かれておりますが、
マンネリ化の何が悪いのか?
スポーツ文化とはそういうものではないのか?
サッカーが、Jリーグが、生活の一部になるのが理想ではないのか?
大いに疑問です。
戦力面
拡大路線によって、全国に37のJリーグクラブができました。
これによって、常時プロの試合に出られる選手数が格段に増えました。
J1だけでも18クラブ×11人=198人は、最低でも先発で出られるという事です。
プレミア化して12クラブになったら、その数132。
若手の出番はますます少なくなるでしょうね。
トップ選手のレベルが下がってるって?
それが本当なら、海外W杯初の16強進出はなんだったのか?
現在の海外リーグ在籍者の数の多さは何なのか?
説得力に欠ける話です。
10年前、2000年シーズンのJリーグは、
J1が16、J2が11の、合計27クラブでした。
その年のJFLで、HondaFCは2位。
つまり、上から数えたら29番目とも考えられます。
それが、去年はJFLで7位。
J1=18、J2=18ですから、同様の計算だと、
上から43番目ということになります。
近年のJFLを見てる方ならわかると思いますが、
元日本代表や、年代別代表経験者が、
JFL所属クラブに、かーなーり多く在籍している事がわかります。
90年代ではありえなかった事です。
つまり、全体のレベルはかなり上がっているということです。
デメリットだらけの案件だと思います。
将来的にプレミア化を考えるとしても、
それは、少なくとも日本においてサッカーが、
最も人気のある競技になってからでないと、
なかなか難しいのではないでしょうか。
「強化」が大事な事だとはもちろん思います。
しかし「普及」は、それよりも大事な事だと思います。
http://www.nikkansports.com/soccer/news/p-sc-tp0-20100729-659361.html
●<Jリーグ>新チェアマン着任…プレミアリーグ創設時期尚早
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100729-00000101-mai-socc
Jリーグ版プレミアリーグの構想が日刊スポーツの記事になり、
即座に新チェアマンが「時期尚早」と一蹴。
「時期尚早」という言葉は、川渕名誉会長が嫌いそうですが(^^;
とりあえず、否定してくれたおかげで、即座の移行はないようで、よかったよかった。
私も大いに反対です。
日刊の記事には、疑問点が数多くあります。
まずは財政面。
現在18あるJ1クラブを、8~10、ACLを考えて12にしたとして、
本当にクラブの収入は大幅アップするのでしょうか?
本当にテレビ放映権料がいきなり増えるのでしょうか?
現在、例えば浦和の試合でも、たまにやる地上波の視聴率は、
そんなに高くはありません。
地上波では人気クラブである浦和を軸に、鹿島や横浜やG大阪といった、
名のあるクラブ同士の試合を、すでに中継しております。
それでも地上波の視聴率は、5%程度なのです。
プレミア化して、J1下位クラブを削っても、結局、中継するカードは、
浦和×鹿島/横浜/G大阪、なのであれば、今と変わりません。
これで本当に視聴率が上がるのか? とても信じられません。
例えば、J1下位の6クラブを切り離したとして、
その中からプレミア12クラブに移籍するのは何人くらいいるのか?
6クラブのうち、各クラブ3人の主力がプレミアにいけたとして、
合計で18人。それらがプレミア12クラブに移籍したとして、
1クラブあたり1人か2人。
J1下位のクラブから、1人か2人、主力を引き抜いたとして、
戦力は劇的に変わるのか?人気が飛躍的に上昇するのか?
大いに疑問ですね。
人気面。
サッカー少年があこがれ、夢を持てる存在に、とありますが、
今の世の中、欧州ビッグクラブの試合がスカパーで生中継されている時代、
すでに子供たちの夢は「バルサやマンUでプレーする事」なんじゃないでしょうか?
将来的には、バルサやマンUを追い越すクラブが日本にでてきてくれれば、
それはもちろん言うことはありません。
でも、それは相当難易度が高い話です。
Jプレミア化したからといって、すぐに追いつけるとは思えません。
追いつくまでに大量の時間を費やす間に、
つぶれてしまうクラブが数多くできてしまうデメリットの方が大きいように思えます。
マンネリ化
記事には、マンネリ化を危惧する内容が書かれておりますが、
マンネリ化の何が悪いのか?
スポーツ文化とはそういうものではないのか?
サッカーが、Jリーグが、生活の一部になるのが理想ではないのか?
大いに疑問です。
戦力面
拡大路線によって、全国に37のJリーグクラブができました。
これによって、常時プロの試合に出られる選手数が格段に増えました。
J1だけでも18クラブ×11人=198人は、最低でも先発で出られるという事です。
プレミア化して12クラブになったら、その数132。
若手の出番はますます少なくなるでしょうね。
トップ選手のレベルが下がってるって?
それが本当なら、海外W杯初の16強進出はなんだったのか?
現在の海外リーグ在籍者の数の多さは何なのか?
説得力に欠ける話です。
10年前、2000年シーズンのJリーグは、
J1が16、J2が11の、合計27クラブでした。
その年のJFLで、HondaFCは2位。
つまり、上から数えたら29番目とも考えられます。
それが、去年はJFLで7位。
J1=18、J2=18ですから、同様の計算だと、
上から43番目ということになります。
近年のJFLを見てる方ならわかると思いますが、
元日本代表や、年代別代表経験者が、
JFL所属クラブに、かーなーり多く在籍している事がわかります。
90年代ではありえなかった事です。
つまり、全体のレベルはかなり上がっているということです。
デメリットだらけの案件だと思います。
将来的にプレミア化を考えるとしても、
それは、少なくとも日本においてサッカーが、
最も人気のある競技になってからでないと、
なかなか難しいのではないでしょうか。
「強化」が大事な事だとはもちろん思います。
しかし「普及」は、それよりも大事な事だと思います。
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