This is curling ! ― 2010年02月26日 23時59分14秒
結果を知った上でのビデオ観戦でしたが、いやぁ~、興奮しましたねぇ。
カナダ | 1 0 2 0 0 2 0 0 1 0 | = | 6 |
スイス | 0 1 0 1 1 0 0 1 0 1 | = | 5 |
途中までは両国共にミスの多い展開。日本を完膚なきまでに叩きのめしたカナダでしたが、今日はなぜかミスが多い。あの強さはどこにいったんだ?というくらい。録画放送になかった第2エンドと、第4エンドでは、2点を取るチャンスがありながらも、スキップのラストストーンのミスでチャンスを逃したスイス。氷の状態が読みきれずに流れを持ってこれないようです。
ビッグエンドのないままに進んだ準決勝、しびれるようなシーンもあまりなかった試合でしたが、山場は最終第10エンドにありました。
歴史に残るこの攻防は記録しておかねばなるまいw
先攻はカナダ。
カナダ●第1投はハウスに入れたかったものの、3mほどショートでセンターガードの位置。
スイス●第1投は、これも短く、右側のロングコーナーガードの位置。
カナダ●第2投は、自分の第1投にさわってしまい、ガードが割れた様に2つとも止まる。ダブルコーナーガードの様な感じ。
スイス●第2投は、右からカムアラウンドして、ハウス内3時の白ライン内に止まる。
カナダ●第3投は、先ほどのダブルコーナーガードの右側(第1投)を打って、自らは外に出る。押し出したストーンでハウス内のスイスNo.1のテイクアウトを狙ったが、かすっただけ。
スイス●第3投は、ハウス内のNo.1にフリーズさせたかったものの、強すぎて押してしまう。
カナダ●第4投は、ハウス内のスイスのNo.1&No.2をダブルテイクアウト。そして自らはスイス3投の裏に隠れてNo.1となるビッグショット。
スイス●第4投は、カナダのNo.1にフリーズさせたかったものの、わずかに短い。しかしNo.1を奪う。
カナダ●第5投は、No.1にフリーズさせたかったものの短く、カナダ3投の横につける。
スイス●第5投は、ガードの裏にかくれたかったのでしょうが、カナダの5投をはじき出して自らはそこに残った。
カナダ●第6投は、スイスの5投をはじき出し、自らはステイ。
スイス●第6投は、カナダの6投をかわして裏に入りたかったのですが、カナダの6投に当ててしまい、その場に残ってしまう。
スキップ勝負。
カナダ●第7投は、スイスの6投をはじき出し、その場にステイ。
スイスはここでタイムアウト。勝負どころだ。下図の通り、カナダの6と7の間の隙間は、ストーン1個ギリギリ程度。最終的には、スイス4投を押して、カナダ4投をはじき出し、No.1&No.2を奪いたいところだが、この時点でその道は、この極めて狭い隙間をおいて他にない。ここでカナダのスキップ、ミリアム・オットが、この最高難度のショットに挑み、そして魅せてくれた。
スイス●第7投。オットの右手から繰り出されたショットは、このわずかな隙間を見事に抜き、No.1を押して奥にあるカナダのNo.2をテイクアウトするというミラクルショット。自らは3時の方向でNo.2になる。
NHKの実況、解説ともに大興奮。解説の小林さんからは「This is curling !」というセリフまで飛び出した。それほどまでにすばらしいショットでした。
カナダ●第8投は、カナダ7投の裏に隠れていたスイスのNo.2(スイス7投)をテイクアウトし、その場にステイ。ビッグショットの後でしたが、冷静に自分の仕事をこなした感じだ。
スイス●第8投。カナダのNo.2をテイクアウトして、その場に残れば2点でしたが、わずかに内側へそれた影響で、その場にステイできずに左方向にそれていき、残ることができず。
最終の第10エンド、スイスの得点は1点のみとなり、カナダが逃げ切った。
カナダ●第4投 | スイス●第5投 | スイス●第7投 | スイス●第8投 |
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※図内の数字は第○投の意味 |
最後の最後にとんでもないショットが出まして、最高にしびれる展開の好ゲームでした。やはり、素人が見ても「すごい!」と思えるような競技は面白いですね。
もう一方の準決勝は、スウェーデンが9-4で中国を下しまして、
明朝の決勝はスウェーデン×カナダと決まりました。
今夜は録画予約を忘れずにしないとね(笑)
決勝でも、しびれるようなミラクルショットが見られますように。
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