浦和×清水@J1第12節【J特】2012年05月19日 23時59分39秒

久々のリーグ戦観戦。それ以前に、久々のアウェーゲーム観戦。
埼玉スタジアムはいつ以来だろう。天皇杯準決勝の磐田×清水以来かな?

スタメン、清水の方は433で、
GK林彰洋、DF左から、李記帝-カルフィンヨンアピン-平岡康裕-吉田豊
アンカーに村松大輔、トップ下にアレックスと河井陽介、
3トップは左翼:高木俊幸、センター:高原直泰、右翼:大前元紀。
SUB:GK山本海人、DF犬飼智也、姜成浩、MF杉山浩太、小林大悟、FWジミーフランサ、伊藤翔

小野は怪我で、岩下が出場停止。CFは高原が6試合ぶりの先発。

対する浦和の方はも433で、
GK加藤順大、DF左から、槙野智章-永田充-坪井慶介-平川忠亮
3ボランチに左から、梅崎司-阿部勇樹-鈴木啓太
3トップは左翼:柏木陽介、センター:ポポ、右翼:マルシオリシャルデス
SUB:GK山岸範宏、DF山田暢久、濱田水輝、MF宇賀神友弥、小島秀仁、FWデスポトビッチ、原口元気

立ち上がりからボール保持は清水。
自陣深くに引き、DFラインを深くしてスペースを消してきた浦和に対し、
清水はボールを持たされ、無駄なパス回しを強いられる。

浦和の布陣は「クリスマスツリー型」にも見えるが、
実際には、サイドバックの前にボランチが張り出している感じ。
加えて、トップ両翼の柏木とマルシオもサイドにいて下がってきており、
両サイドにを3人ずつで徹底的につぶしてきた。

普通なら「高木+李」vs「相手の右SB」となるところが、
「高木+李」vs「平川+鈴木+マルシオ」になり、
普通なら「大前+吉田」vs「相手の左SB」になるところが、
「大前+吉田」vs「槙野+梅崎+柏木」になった。
このところ好調の清水の両翼も、走りこめるスペースがなければ、
単なる背の低い選手で終わってしまう。
この守備網を突破する事は、結局最後までできなかった。

守備固めで意思統一し、チャンスを待つ浦和。
昔の漫画で、原秀則の「フリーキック」ってのがありますが、
実力のある欧星が引いて守って、洋南の発柴が上がってくるのを待っていた、
と例えればわかりやすいか(そんなの知らねーよw)

清水に発柴はいませんがw プレッシャーがないので、DFラインがどんどん
浅くなっていく。ヨンアピンも平岡も、センターライン付近まで釣り出された。

攻撃陣が前線でボールを奪われても、真骨頂の前線からのプレスが奏功し、
高い位置ですぐにボールは奪い返すことができた。
が、奪っても浦和陣内にはスペースがないため、すぐに攻撃は手詰まり。
結果、DFラインまで戻して、ハーフライン付近でのボール回しに終始。
そして背後には広大なスペースが・・・

浦和は攻撃時には、3トップの外側に平川と梅崎が上がってきて、
清水最終ライン上に5人のFWが並び、スルーパスを待ち構えている。
広大な裏のスペースに出されて、ひやひやする場面もしばしば。
で、失点もそんな形の後に生まれたものだった。
41分、裏に抜け出されたマルシオに決定的な場面を作られるが、林がセーブ。
しかし直後のCKから、コール前でのこぼれだまを阿部に決められて浦和先制。

前半の清水のシュート数は2本らしいですが、
正直、「どこで2本も打ったっけ??」というくらいの印象で、
まったくゴール前に迫る事ができない45分間でした。

選手交代なしで後半へ。
54分、アレックスがラフプレーで2枚目の警告により退場処分。
前半から審判に対する異議の多かったアレックス。
この直前にはカウンターで抜け出ながら、ダイビング気味で倒れるシーンもあり、
山本主審も、次出せば2枚目という事で自重し、見逃してくれていましたが、
54分のファールで「いい加減にしろ」とばかりに2枚目を出す。
判定には言い訳のしようもなく、逆にこれだけハッキリした兆候がありながら、
なぜハーフライムで交代させなかったのかが疑問なくらいです。

これで中盤の要を失った清水。
両翼は押さえられ、かといってアレックス抜きでは中央突破もできません。
さらに、1人少なくなった事が原因で、全体的にプレスがかからなくなり、
前半の様に高い位置でボールを奪う事もできなくなった。
あれだけ持てていたポゼッションも悪くなる一方で、
浦和の攻勢を許して、あわや2点目というシーンも多数。

63分に高原に変えてフランサを投入。
64分には李に変えて小林大悟を投入、河井を左SBへまわし、
4-2-3か、両翼の大前と高木が下がり気味の4-4-1という感じ。

今日の高原は押さえられていましたが、変わったフランサも大して変わらず。
まぁ10人になった事で大前・高木が少し引いたために孤立し、
サポートがない状態になってしまった事もあり、仕方がないですかね。

86分には、吉田に変えて伊藤を投入。
右SBに入れるも、守備を放棄してほぼ右ウィング的な位置をとり、
大前とともに右サイドに人数をかけて突破口を開く。

そのかいあってか、最後に右サイドの狙える位置からのFKを2本獲得しましたが、
同点ゴールは奪えずに、試合終了。開幕の名古屋戦以来の完封負けとなりました。


スペースの無い相手の守備に対しての対策が皆無だった今日の清水。
C大阪戦では、両ウィングの高木と大前を変えましたが、
今日はその相棒の李と吉田を変えました。
しかし、それが機能したとは言い難いですね。
C大阪戦では最後に相手がバタバタしてくれて同点ゴールに結び付けられましたが、
今日の浦和の守備は冷静で、最後まで崩れることもなく逃げ切られました。

清水に勝つにはオープンスペースを消し、人数をかけて両翼を押さえれば良い、
という事が再確認できた今日の試合でした。
次戦のマリノスはそーゆータイプではなさそうですが、
その後に控えるナビスコの予選突破、ひいては中断明けのリーグ戦にむけて、
3トップでの攻撃の仕方を工夫する必要がありそうです。

バルサであれば、引いて守られてもメッシが個人技で何とかするかもしれません。
しかし清水にメッシはいないので、みんなで協力して工夫しなければなりません。